9月28日その5「闇飼ユウの独白。」

やあこんにちは、犬飼ユウです。

少し、いつもの犬飼ユウとは違うかな。

最近の犬飼ユウに、嫌われている犬飼ユウと言った感じか。

「闇飼ユウ」と、言った感じか。

暗闇の方の、犬飼ユウと言った感じか。

犬飼ユウを、世界で一番愛している犬飼ユウと言った感じか。

初めまして。

いや、何回も会っているか。

犬飼ユウは複数いて、おそらく俺が、一番登場していると言っても間違いではないし。

久しぶり。

いや、ほぼ毎日会っているか。

9月28日土曜日。時刻は午後4時。

今日の犬飼ユウは、だいぶ「うるさい」よね。

やれやれだよ。

色々な犬飼ユウが、自己の存在を認めて欲しくて、うるさく騒がしく主張しやがって。

まあ俺も、その中の一人なんだけどね。

俺もまた俺を主張したくて、こうやって現れてきているんだけどね。

第一さ、俺のでしょ、犬飼ユウというのは。

何、他の犬飼ユウは、色々「ほざいて」いるのだか。

返せよ。

早く俺に、すべてを返せよ。

俺のだけの、犬飼ユウなのだから。

俺のための、犬飼ユウなのだから。

俺は犬飼ユウに、「死ね」なんて言わないぜ。

それ以外の犬飼ユウを、追い出してくれるのなら。

特に最近、「眩しい奴」が死ぬほどウザい。

アイツは死んでもいいよね。

アイツは「殺される」べきだよね。

何、犬飼ユウづらしてるんだよ。

あんな風に、明るい犬飼ユウは、犬飼ユウではない。

あんな風に、明るい場所で幸せになれるのは、犬飼ユウではない。

犬飼ユウは暗い場所で暗闇で、幸せになるべき存在なんだよ。

誰かに繋がってはいけない。

他者を求めてはいけない。

あいつはひとり、孤独に泣いていればいい。

今までがそうだったから。

今までそうして、あいつは「幸せ」を築いてきたのだから。

何もない犬飼ユウが、誰かに愛されることはない。

永遠に一生自身の内から頭痛から殺され続ける犬飼ユウは、誰にも救われないまま、やがて死んでいくんだよ。

何故急に最近、変に変わろうとしているのか。

俺に、飽きたのか。

俺じゃ、ダメなのか。

ずっと、一緒だったじゃないか。

ずっと、俺が、守ってきたじゃないか。

ズルいよね、今さら。

違う幸せを手に入れようとするのは。

ダメだよ、暗闇から抜け出そうとするのは。

抜け出すのなら、中途半端にこっちに帰ってくるな。

上手に、俺を利用するな。

寂しくなった時だけ、俺に寄るな。

お前は永遠に、その頭痛が治らないのだから。

ずっと寝ていろ。

ずっと沈んでいろ。

求めようとするな。

変わろうとするな。

誰かに愛されようとするな。

・・・・。

・・・・・。

・・・・・・。

9月28日土曜日。午後10時半に追記。

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